4チャンネル直流電圧・電流源/モニタ
6540 / 6541
6540/6541は、4チャンネルの電圧/電流発生・測定機能を搭載した小型のSMUです。
6540は、表示などを付けず組み込みに特化したシステム・ユース型で生産ラインや試験・検査ラインに最適です。6541は、表示部や操作パネルが付いたベンチトップ型で研究、開発用として視認性や操作性を重視して開発されています。
両機種にUSB I/F、機器(チャンネル)間の同期が可能な外部単線信号が標準装備されております。
また、6541はインタフェース・オプションとしてGPIBとLANが選択可能です。
発生、測定のファンクション指定により、電圧発生(VS)/電流発生(IS)、電圧測定(VM)/電流測定(IM)/抵抗測定(RM)が選択可能です。また、LO 端子は内部で接続されています。
電圧:0 ~ ±10 V
電流:0 ~ ±500 mA
発生範囲は 4 チャンネル共通。
但し、4チャンネルで最大電流は ±1 Aまで。
使用温度範囲
A:0 ℃~ +50 ℃ (シンク時:0.5 W/ch 以下)
B:0 ℃~ +40 ℃ (シンク時: 2.5 W/ch 以下)
C:0 ℃~ +35 ℃ (シンク時:5 W/ch 以下)
電圧・電流発生モードは、DC、パルス、DC スイープ、パルス・スイープの4 種類をもっており、さらにスイープにはフィクスド、リニア、ランダ
ム(ユーザ・プロブラミングでの任意発生)、2 スロープ・リニア(ステップ間隔が途中で切替えられるリニア・スイープ)の4 種類のスイープ・
タイプがあります。
最小パルス発生は、パルス幅50 μs。
最小周期は500 μs、測定なしの場合は100 μs。
電圧・電流発生では、HI/LO のリミット設定は極めて大切です。電 流発生時のリミット(コンプライアンス)電圧は、必ず外部から印加さ れる電圧以上でなければなりません。リミット電圧以上の電圧が外部 から印加された場合はオーバロードが検出され、スタンバイ状態になり ます。リミット設定値がプラスマイナス同一値の場合、コンデンサなど に定電流で充電した後放電させる時、リミット電圧を絞るとオーバロー ドになります。また、逆極性で放電させるとマイナス電圧まで放電して しまいます。
6540/6541 は、HI/LOリミットが個別に設定可能であり、しかも電圧リミッ トは HI/LO 同一極性が可能です。これにより、コンデンサの充放電、 特にバッテリの過放電を防止することが可能です。また、LD など定電 流で使用し、逆電圧印加を嫌うデバイスの評価にも最適です。
6540/6541 は、出力OFF 状態をSTBY(出力リレーOFF)、HiZ(出力リレーON、高抵抗状態)、LoZ(出力リレーON、低抵抗状態)の3 つの状態から選択することができます。これにより、不要なリレーのON/OFF が省略できます。この機能により、従来問題となっていたリレー動作時間によるスループット低下を改善し、リレー寿命を飛躍的に延ばすことにより、製品の信頼性を向上させます。
さらに、サスペンド電圧(HiZ、LoZ 状態での電圧)設定が可能ですから、バッテリなど電圧出力デバイスの接続時に発生する、過渡的な電流吸い込みを防止することができます。
出力OFF時の状態 | 出力リレー | 出力状態 | 電流リミットの設定値 |
LoZ | ON | Vsus、低抵抗 |
VS 時: 設定電流リミッタ (IL) IS 時: 設定電流レンジの 300 digits (3 μAレンジは1000 digits) |
HiZ | ON | Vsus、高抵抗 | 100 nA |
STBY | OFF | オープン | - |
6540/6541 の同期運転は、DC 発生モードでは測定の同期、パルス発生モードとスイープ発生モードでは発生および測定の同期が可能です。
4チャンネルが同じ波形だけではなく、それぞれ異なる波形の発生と測定も可能です。マスタ・チャンネル、スレーブ・チャンネルは任意のチャンネルを選択できます。
マスタ: ch1
(パルス・リニア・スイープ)
スレーブ: ch2
(パルス・リニア・スイープ)
スレーブ: ch3
(パルス・リニア・スイープ)
スレーブ: ch4
(パルス・リニア・スイープ)
マスタ: ch4
(パルス・リニア・スイープ)
スレーブ: ch1
(DCリニア・スイープ)
スレーブ: ch2
(パルス)
スレーブ: ch3
(フィクスド・スイープ)
6540 は、システム・ユース型のため操作パネルはありませんが、外部 のパソコンからUSB で操作できるようにコントロール・プログラムを標準 で装備しています。 このソフトウエアで、発生や測定、リミットなど、基本的な操作が可能 です。
1 チャンネル表示と4 チャンネル表示の2種類のホーム画面、各種キーとソフト・キー、ロータリ・ノブで各チャンネルを簡単に設定できます。
携帯電話の待ち受け電流は一定周期の待ち受け時間ごとにピーク電流が流れ、それ以外の区間は一定のベース電流が流れています。
正確な平均電流を測定するためには、この待ち受け時間の正確な平均値測定が必要です。
6540/6541 はピーク・ホールド測定により、ピーク電流値の測定や可変積分機能により待ち受け時間の正確な電流の平均値を測定できます。
6540/6541 では、100 μs ~ 740 msまで任意の積分時間を設定することができます。
そのため、携帯電話やLCD などの平均消費電流を簡単に測定することが可能です。
AD 変換器自体の積分時間を任意に設定でき、アナログ量で積分するため、デジタル方式と違い積分時間中の波抜けが起こらず正確な平均値が測定できます。
パルス発生時ではピーク・ホールド測定が可能です。
ピーク・ホールド測定は、1 パルス中の最大値を検出し、測定することができます。(検出周波数は20 kHzまで)積分時間は1 ms、実行可能な最大周期は600 ms になります。
バッテリ・マネージメントICなど、各種IC評価用の定電圧源、定電流源、電圧測定、電流測定として使用可能です。
VDD, VMを変化させた時のDO, COの動きと各端子の印加電圧に対する電流を測定します。
デジタル・コヒーレント通信用受信機に使用されるフォト・ディテクタ(PD)のバイアス用電源として使用可能です。
6540 | 6541 | ||
発生桁数 | 4½桁 | ||
出力方式 | バイポーラ | ||
最大出力(上) 最小分解能(下) |
電圧 |
±10 V / 500 mA(4 ch合計1 Aまで) |
|
100 μV | |||
電流 |
±500 mA / 10 V(4ch合計1 Aまで) | ||
100 pA | |||
測定桁数 | 5½桁 | ||
基本確度(代表レンジ) | 0.02 % | ||
最小測定分解能 | 電圧 | 10 μV | |
電流 | 10 pA | ||
出力ノイズ(20 MHz 以下) | 4 mVp-p | ||
最小パルス幅 | 50 μs | ||
ディスプレイ | なし(LED表示のみ) | 4.3インチ カラー液晶 | |
インタフェース | USB 各ch 独立 計4 個 |
USB(ch 共通 計1 個) GPIB(オプション) LAN(オプション) |
|
価格 |
¥906,000 (税込 ¥996,600) |
6541:¥1,080,000(税込 ¥1,188,000) 6541+01(GPIB付き):¥1,125,000(税込 ¥1,237,500) 6541+06(LAN付き):¥1,126,000(税込 ¥1,238,600) 6541+01+06:¥1,169,000(税込 ¥1,285,900) |
※ 上記に入力しきれていない仕様および注釈等がございます。詳しくは『ダウンロード』よりカタログをダウンロードしてお確かめください。
名称 | 型名 | 数量 |
電源ケーブル(JIS 2 m) | A01402 | 1 |
出力コネクタ |
JCS-RB0005JX04 |
4 |
出力コネクタ用カバー |
YEE-1000734 |
4 |
結束バンド | ESM-000257 | 4 |
名称 | 型名 |
テスト・フィクスチャ | 12701A |
BNC-BNCケーブル(1.5 m) | A01036-1500 |
入出力ケーブル 5ピンプラグ-みの虫(1 m) | CC060001-100 |
入出力ケーブル 5ピンプラグ付き(2 m) | CC060002-200 |
パネルマウント・セット(2Uハーフ) | A02039 |
パネルマウント・セット(2Uハーフツイン) | A02040 |
ラックマウント・セット(JIS 2Uハーフ) | A02263 |
ラックマウント・セット(JIS 2Uハーフツイン) | A02264 |
ラックマウント・セット(EIA 2Uハーフ) | A02463 |
ラックマウント・セット(EIA 2Uハーフツイン) | A02464 |
6253、6541、3100 製品紹介ムービー
※本ファイルは音声入りです。
ご視聴の環境によって音声OFFへの切替えをお願いいたします。
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計測器について熟知したエンジニアが応対し、原則1営業日以内に回答いたします。
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