直流電圧・電流源/モニタ
6241A / 6242
6241A/42は、発生4½桁、測定5½桁で、基本確度が±0.02 %の高確度の性能を持ったSMUです。
従来のリニア、フィクスド、ランダム掃引と、新たにツー・スロープ・リニア掃引(ステップ値を途中で切り換える掃引)の追加に加え、最小パルス幅50 μsのパルス測定機能、最小分解能が1 μV/100 pAの微少電圧・電流測定により、半導体やその他電子部品の研究・開発での評価や生産ラインでの特性試験に、幅広くお使いいただけます。
バッテリや電源用ICの評価に、シンク可能なバイポーラ出力、HI/LOリミッタ個別設定機能、および最適な出力OFF状態を選択できるサスペンド機 能が有効です。
発生、測定のファンクション指定により、電圧発生/電流発生、電圧測定/電流測定/抵抗測定の選択が可能です。
6241A 電圧:0〜±32 V、電流:0〜±500 mA
6242 電圧:0〜±6 V、電流:0〜±5 A
電圧・電流発生モードは、DC、パルス、DC スイープ、パルス・スイープの4 種類をもっており、さらにスイープにはフィクスド、リニア、ランダ
ム(ユーザ・プロブラミングでの任意発生)、ツー・スロープ・リニア(ステップ間隔が途中で切替えられるリニア・スイープ)の4 種類のスイープ・タイプがあります。
最小パルス発生は、パルス幅50 μs。最小周期は2 ms、測定なしの場合は500 μs。
電圧・電流発生では、HI/LOのリミッタ設定は極めて大切です。6241A/6242は、HI/LOリミッタの個別設定が可能であり、しかも電圧リミッタはHI/LO同一極性が可能です。これにより、コン デンサの放電、特にバッテリの過放電を防止することが可能です。
また、LDなど定電流で使用し、逆電圧印加を嫌うデバイス評価にも最適です。
6241A/42は、出力OFF状態をSTBY(出力リレーOFF)、HiZ(出力リレーON, 高抵抗状態)、LoZ(出力リレーON,低抵抗状態)の3つの状態から選択するこ とができます。これにより、不要なリレーのON/OFFが省略でき、従来問題となっていたリレーの寿命の問題、および、動作時間によるスループットの低 下を改善できます。
さらに、サスペンド電圧(HiZ, LoZ状態での電圧)設定が 可能であり、バッテリなど電圧出力デバイスの接続時に発生する過渡的な電流 吸い込みを防止できます。 バッテリを接続する場合において、従来の発生器または電子負荷では接続時に0 Vで接続した後に設定された電流が流れるようにコントロールされます。し かし、この場合0 Vで接続した瞬間、過渡的な電流の吸い込みが発生し、不 要な電池放電が発生します。
6241A/42ではサスペンド電圧を設定することにより、指定された電圧でしかも ハイ・インピーダンスの状態で接続した後、設定された電流が流れるようにコン トロールします。これにより、バッテリ接続時の不用意な放電が防止できます。
6241A/42ではこのサスペンド状態で発生モードの変更が可能であり、従来この変更で問題となったスループットが改善されています。
出力OFF時の状態 | 出力リレー | 出力状態 | 電流リミッタの設定値 |
LoZ | ON | Vsus、低抵抗 |
VS 時: 設定電流リミッタ (IL) IS 時: 設定電流レンジの 300 digits |
HiZ | ON | Vsus、高抵抗 | 300 nA |
STBY | OFF | オープン | - |
Vsus:サスペンド設定電圧(デフォルト = 0V)
6241A/42のレスポンス波形と出力ノイズの代表値を示します。
0-3 Vのレスポンスは0-90 %の立ち上がりで約8.5 μs、出力ノイズはDC-20M Hzで約2.2 mVp-pと高速レスポンスで低ノイズです。
パルス・モード、パルス・スイープ・モードではサンプル・ホールド測定 が可能です。 サンプルホールド測定ではパルス終了直前にホールドし、100 μsの積分時間でA/D変換します。 この場合、設定された測定ディレイ時間は無視されます。
6241A/42はバイポーラ出力であり、±ソース、±シンク動作が可能です。 そのため、一般的な電子負荷では不可能な0 Vのシンクが可能であり、 さらにパルス発生機能により、パルス負荷として各種携帯機器に使用 されるバッテリや電源デバイスの評価用として使用できます。
太陽電池の変換効率はバイアス印加時間に影響を受けるため、真の変換効 率を求めるには、パルス印加による測定が有効です。6241A/42のパルス・スイー プ機能を使用すると、パルス印加時の光電圧−光電流、光電圧−光電力特性の測定を高速に行え、さらにパルス幅を変化することにより、印加時間によるの特性変化を簡単に測定できます。また、測定中にステップ幅を切替えられる、 ツー・スロープ・リニア・スイープにより、最適動作電圧付近から開放電圧までを、細かいステップで測定することも可能です。
MOSFETのON抵抗測定の例を示します。ドレイン側はISVM、4-wire接続とし、ON時の電流を発生電流(IS)で、OFF時のドレイン電圧を電圧リミッタ(VL) で決定します。ゲート側はVSIMのパルス発生として、SYNC OUT信号をドレイ ン側の6242のTRIGGER INに入力することにより、2台の同期測定を行います。 測定結果は抵抗表示によって直接ON抵抗表示が可能です。また、ゲート側にリニア・パルス・スイープ、ドレイン側にフィクスド・スイープを使用することにより、 ゲート電圧−ON抵抗特性が簡単に測定できます。
本器を2台使用して、トランジスタ直流特性を測定する例を示します。2台を同期させて測定するので、ベース電流(Ib)側の6241A/42のSYNC OUTとコレ クタ(Vce)側の6241A/42のTRIGGER INとを接続します。Vce−Ic特性では6241A/42のベース電流(Ib)を一定にし、もう一台の6241A/42のコレクタ・エ ミッタ電圧(Vce)をスイープさせ、コレクタ電流(Ic)を測定します。Ib−Ic特性 では6241A/42のベース電流(Ib)をスイープさせ、それと、同期させてもう1台の 6241A/42でコレクタ電流(Ic)を測定します。
6241A | 6242 | ||
発生桁数 | 4½桁 | ||
出力方式 | バイポーラ | ||
最大出力(上) 最小分解能(下) |
電圧 |
±32 V/0.5 A |
±6 V/5 A |
10 μV | |||
電流 |
±0.5 A/32 V | ±5 A/ 6V | |
1 nA | |||
測定桁数 | 5½桁 | ||
基本確度(代表レンジ) | 0.02 % | ||
最小測定分解能 | 電圧 | 1 μV | |
電流 | 100 pA | ||
抵抗測定最大値/最小分解能 | 1.6 GΩ/2 μΩ | 304 MΩ/0.2 μΩ | |
パルス印加/測定 | 可 | ||
最小パルス幅 | 50 μs | ||
インタフェース | USB、GPIB | ||
価格 | ¥397,000(税込 ¥436,700) | ¥425,000(税込 ¥467,500) |
※ 上記に入力しきれていない仕様および注釈等がございます。詳しくは『ダウンロード』よりカタログをダウンロードしてお確かめください。
名称 | 型名 |
入力ケーブル(バナナ(4PIN)-ケルビン) | A01006 |
BNC-BNCケーブル(1.5 m) | |
入力ケーブル(テスト・プローブ) | A01041 |
入出力ケーブル(セーフティ・プラグ) | A01044 |
入出力ケーブル(大電流 0.5 m) | A01047-01 |
入出力ケーブル(大電流 1 m) | A01047-02 |
入出力ケーブル(大電流 1.5 m) | A01047-03 |
入出力ケーブル(大電流 2 m) | |
テスト・フィクスチャ | 12701A |
バナナチップ・アダプタ(A01044用) | A08531 |
ワニ口クリップ・アダプタ(A01044用) | A08532 |
パネルマウント・セット(2Uハーフ) | A02039 |
パネルマウント・セット(2Uハーフツイン) | A02040 |
ラックマウント・セット(JIS 2Uハーフ) | A02263 |
ラックマウント・セット(JIS 2Uハーフツイン) | A02264 |
ラックマウント・セット(EIA 2Uハーフ) | A02463 |
ラックマウント・セット(EIA 2Uハーフツイン) | A02464 |
機能:①1台の6241Aでバイアス電圧または電流を印加しながら、もう1台の6241Aで電圧または電流のスイープ電流を行い、エクセルシートへ測定データを取り込み ②取り込んだ測定データを電圧-電流グラフで表示
※リンクからDLページへ移動します
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