6166は、基準電圧発生部に時分割方式を採用し、高確度、高安定度、高分解能を実現した標準直流電圧/電流発生器です。
直流電圧は±10 nV~±1200 V、直流電流は±1 nA~±120 mAの広範囲な出力です。直流電圧の安定度は25 ppm/90日[代表値]の高安定度は、高精度なデジタル電圧計や、アナログ指示計の校正、または各種試験の発生源として広い用途に使用できます。
本器にはJISに基づいた各種熱電対の熱起電力発生機能を内蔵しています。温度計や計装機器などの校正が容易にできます。
● 高ダイナミック・レンジ、高分解能の発生範囲
電圧発生範囲:±10nV~~±1200V
電流発生範囲:±1nA~~±120mA
● 高確度 ±35ppm/1年(±25ppm/90日)
● 高安定度 ±5ppm/24H
● バイポーラ出力によりスムーズな極性変更
● 1000データの発生メモリを内蔵
● JISに基づく熱電対の熱起電力発生機能搭載
● 電流発生1mA、10mAレンジ時の最大追従電圧を±120Vから
±1200Vに変更可能(工場出荷時オプション)
電圧出力は、 通常では、0~±1199.999 Vまで4レンジあり、 最小 1 μVステップで設定できますが、ディバイダ・ファンクションにしますと、0~±1199.999 mVまで3レンジで、最小10 nVステップで設定できます。従って、高感度な各種機器、素子の調整、試験、 保守、校正などに最適です。
一方、電流出力は、0~±119.9999 mAまで3レンジで、最小1 nA ステップで設定できます。 電圧出力(ディバイダを除く)、電流出力のいずれの場合も電圧リミット、電流リミットの両方が設定可能ですから、被測定デバイ スを操作時のミスによる破壊から保護できます。
本器には、熱電対の熱起電力をJISテーブルに基づいて発生する機能を持っています。熱電対の種類を選択し、温度を入力することによって、設定した温度に対応する電圧が出力されます。
熱電対の種類は、T、J、E、K、S、R、B、N の8種類が用意されており、JIS規格C1602-1995、C1602-1981を選択可能にしています (ただし、N型熱電対はC1602-1995のみ)。基準接点温度は -270 ℃~120 ℃の範囲で任意に設定が可能です。 この機能により、温度計や計装機器の温度校正が容易に実現可能となります。
6166の出力は、バイポーラ形式ですから、内部のリレーなどを切り替えることなくプラス極性からマイナス極性まで出力できます。 従って、“0”クロスするような評価でもスムーズに、かつ時間を短縮でき、操作性のアップはもとよりリレー部品などの機械的寿命 を考慮することなく安心して使用できます。
6166には、プログラム機能で使用できるメモリを1000データ内蔵しています。このメモリには、電圧値、電流値、熱電対、温度、 電圧リミット、電流リミットが保存でき、任意に読出して出力させたり、指定したファースト・ナンバからラスト・ナンバ間をスキャンして出力させる事ができます。
6166は、外部インタフェースとしてGPIBとUSBを標準装備しています。さらに、従来機の6161で装備していたBCDパラレル・インタフェースもオプションで装備可能です。
また、あらかじめプログラム機能で設定した出力電圧や電流を外 部信号でスタートさせる“TRIGGER IN”信号入力があるほか、新たに、最大1200 Vまでの電圧出力を考慮して、フット・スイッチなどで本器の出力動作をON/OFFさせる“INTERLOCK”信号入力が追加され、安全性の確保が容易となりました。
発生桁数 | 6½桁 |
出力方式 | バイポーラ |
最大出力 |
±1200 V / ±12 mA |
電圧発生範囲 |
±10 nV~±1200 V |
電圧発生確度(代表値) | 0.0035 % |
電流発生範囲 |
±1 nA~±120 mA |
電流発生確度(代表値) | 0.0055 % |
熱起電力発生機能 |
-220 ℃~+1820 ℃(分解能:0.1 ℃) |
出力ノイズ(代表レンジ) | 3 mVp-p |
セットリングタイム | 1 s以下 |
インタフェース | GPIB、USB 、BCD(工場オプション) |
メモリ | 1,000データ |
※ 上記に入力しきれていない仕様および注釈等がございます。詳しくは『資料ダウンロード』よりカタログをダウンロードしてお確かめください。
当社製品の修理・保守や技術・取扱いに関する様々なお問い合わせをお受けいたします。
計測器について熟知したエンジニアが応対し、原則1営業日以内に回答いたします。
〒355-0812 埼玉県比企郡滑川町大字都77-1
© 2021 ADC CORPORATION