直流電圧・電流源/モニタ
6247C / 6247G
6247C/6247Gは、高電圧半導体や省エネ用LEDモジュールの低消費電力化、高効率化に伴う評価用として開発された直流電圧・電流源/モニタで、最大発生電圧+250 V、最大発生電流±320 mAです。
桁数は、発生が4½桁で、測定は5½桁、基本確度は、±0.02%と高確度です。 定評のある、VSIM、ISVM機能、スイープ機能、パルス発生機能を備えており、10 pAまでのリーク電流測定も可能です。
さらに、リニア、フィクスト、ランダム、ツー・スロープ・リニア掃引機能に加え、最小パルス幅50μsのパルス測定機能、最小分解能が10 μV/10 pAの微少電圧・電流測定、最適な出力状態を選択できるサスペンド機能などで、半導体や、その他電子部品の研究・開発での評価や生産ラインでの特性試験に、幅広くお使いいただけます。
発生、測定のファンクション指定により、電圧発生/電流発生、電圧測定/電流測定/抵抗測定の選択が可能です。
電圧・電流発生モードは、DC、パルス、DC スイープ、パルス・スイープの4 種類をもっており、さらにスイープにはフィクスド、リニア、ランダ
ム(ユーザ・プロブラミングでの任意発生)、ツー・スロープ・リニア(ステップ間隔が途中で切替えられるリニア・スイープ)の4 種類のスイープ・タイプがあります。
最小パルス発生は、パルス幅50 μs。最小周期は2 ms、測定なしの場合は500 μs。
電圧・電流発生では、HI/LOのリミッタ設定は極めて大切です。6247C/6247Gは、HI/LOリミッタの個別設定が可能であり、しか も電圧リミッタはHI/LO同一極性が可能です。これにより、コン デンサの放電、特にバッテリの過放電を防止することが可能です。 また、LDなど定電流で使用し、逆電圧印加を嫌うデバイス評価 にも最適です。
6247C/6247Gは出力OFF状態をSTBY(出力リレーOFF)、HiZ(出 力リレーON、高抵抗状態)、LoZ(出力リレーON、低抵抗状態)の3つの状態から選択することができます。 これにより、不要なリレーのON/OFFが省略でき、従来問題と なっていたリレーの寿命の問題、および、動作時間によるスループットの低下を改善できます。
さらに、サスペンド電圧(HiZ、LoZ状態での電圧)設定が可能であり、バッテリなど電圧出力デバイスの接続時に発生する過渡的な 電流吸い込みを防止できます。
バッテリを接続する場合において、従来の発生器または電子負荷では接続時に0 Vで接続した後に設定された電流が流れるようにコ ントロールされます。しかし、この場合0 Vで接続した瞬間、過渡 的な電流の吸い込みが発生し、不要な電池放電が発生します。 6247C/6247Gでは、サスペンド電圧を設定することにより、指定された電圧でしかもハイ・インピーダンスの状態で接続した後、設 定された電流が流れる様にコントロールします。これにより、バッテリ接続時の不用意な放電が防止できます。 6247C/6247Gでは、このサスペンド状態で発生モードの変更が可 能なため、従来この変更で問題となっていたスループットが改善さ れます (DUTを本器から切り離さずに試験が可能です)。
出力OFF時の状態 | 出力リレー | 出力状態 | 電流リミッタの設定値 |
LoZ | ON | Vsus、低抵抗 |
VS 時: 設定電流リミッタ (IL) IS時:設定電流レンジの 300 digits(3μAレンジは、1000 digits) |
HiZ | ON | Vsus、高抵抗 | 100 nA |
STBY | OFF | オープン | - |
LEDの評価はISVM(電流発生電圧測定)で行います。 LEDに定電流印加するとき、0 A⇔+ISで印加した場合、立上りは設定された電流でレスポンスしますが、立下りは0 Aとなりデバ イスにチャージされた電荷のディスチャージに長時間を要し、非常 に遅くなります。 この問題を解決するには−IS⇔+ISで電流印加をします。 そのとき、逆電圧印加を防止するために+VLは順方向電圧以上、 −VLは0 Vもしくは−数 Vに設定します。 白色LEDを50個直列に接続した時のレスポンスを示します。
+IS=+30 mA, −IS=−30 mA, VL=+200 V, −VL=−5 V
パルス・モード、パルス・スイープ・モードではサンプル・ホールド測定が可能です。 サンプルホールド測定ではパルス終了直前にホールドし、100 μsの 積分時間でA/D変換します。 本機能により、測定ディレイ時間を設定せずに正確な値を測定できます。
電流が流れると発熱するデバイスのI-V特性を試験する場合は、デバイスの自己発熱の 影響を避けるためパルス電流を印加する方法 が有効です。 電流パルス・スイープ機能とパルスに同期した電圧測定を行うこと で、大電流においても 正確なVF(順方向電圧)特性試験や、自己 発熱の影響の試験も可能です。
6247C/6247Gは、ISVM(電流印加電圧測定)とVSIM(電 圧印加電流測定)の測定方法が可能です。 従って、通常のダイオードのI-V特性は、ISVMで測定できるほか、 VSIMを使用して、ダイオードに逆バイアス電圧を印加して電流測定することで、微小なリーク電流(10 pAまで)を測定することが可能です。 また、本器の測定演算機能の比較演算により、良否判定の自動化 も可能です。
本機は、フローティングのバイポーラ出力のため、複数台を直列接続、 並列接続して、電圧容量の拡大や電流容量の拡大ができます。従って、 より高電圧や大容量が必要な半導体などのデバイス試験が可能です。 例えば、2台を直列接続しますと、最大+500 V/±320 mAの発生が可能で、また、2台を並列接続しますと、最大±640 mA/+250 Vの発生が可能です。 このように、2台までの直列や複数台の並列、またその組み合わせによっ て、ご希望の出力を得ることができます。
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直列接続台数 | ||
1台 | 2台 | ||
並列接続 台数 |
1台 | + 250 V / 320 mA | + 500 V / 320 mA |
2台 | + 250 V / 640 mA | + 500 V / 640 mA | |
3台 | + 250V/ 960mA | + 500 V / 960 mA | |
~ | ~ | ~ |
LEDの輝度を制御する標準的な手法として、パルス幅変調方式(PWM変調)があります。
本変調を行うためには、一定パルス電流値と、パルス幅、パルス周期を可変させる必要があります。
本器の発生モードの一つであるパルス発生モードを使用すれば容易に実現する事が可能です。
6247C | 6247G | ||
発生桁数 | 4½桁 | ||
出力方式 | バイポーラ | ||
最大出力(上) 最小分解能(下) |
電圧 |
+250 V, -15 V/320 mA |
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100 μV | |||
電流 |
±320 mA/+250 V, -15 V | ||
100 pA | |||
測定桁数 | 5½桁 | ||
基本確度(代表レンジ) | 0.02 % | ||
最小測定分解能 | 電圧 | 10 μV | |
電流 | 10 pA | ||
抵抗測定最大値/最小分解能 | 125 GΩ/30 μΩ | ||
パルス印加/測定 | 可 | ||
最小パルス幅 | 50 μs | ||
インタフェース | USB、RS232 | USB、GPIB | |
価格 | ¥698,000(税込 ¥767,800) | ¥698,000(税込 ¥767,800) |
※ 上記に入力しきれていない仕様および注釈等がございます。詳しくは『ダウンロード』よりカタログをダウンロードしてお確かめください。
名称 | 型名 |
テスト・フィクスチャ | 12701A |
入力ケーブル(テスト・プローブ) | A01041 |
入出力ケーブル(セーフティ・プラグ) | A01044 |
入出力ケーブル(大電流 0.5 m) | A01047-01 |
入出力ケーブル(大電流 1 m) | A01047-02 |
入出力ケーブル(大電流 1.5 m) | A01047-03 |
入出力ケーブル(大電流 2 m) | |
BNC−BNCケーブル(1.5 m) | A01036-1500 |
バナナチップ・アダプタ(A01044用) | A08531 |
ワニ口クリップ・アダプタ(A01044用) | A08532 |
パネルマウント・セット(2Uハーフ) | A02039 |
パネルマウント・セット(2Uハーフツイン) | A02040 |
ラックマウント・セット(JIS 2Uハーフ) | A02263 |
ラックマウント・セット(JIS 2Uハーフツイン) | A02264 |
ラックマウント・セット(EIA 2Uハーフ) | A02463 |
ラックマウント・セット(EIA 2Uハーフツイン) | A02464 |
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